関連会社のご紹介<エコナカノベトナム有限会社>

ベトナムのバクニン省に会社を設立し、今年9月に3年を迎えた当社の関連会社である「エコナカノベトナム有限会社」についてご紹介します。

 

●ベトナム・バクニン省はこんなところ
エコナカノベトナム有限会社(以下エコナカノベトナム)は、日本から直行便で約6時間、首都ハノイから車で約1時間ほどの場所に位置する、バクニン省にあります。
ベトナムは南北に細長い形をしており、熱帯モンスーン気候のベトナム南部とは異なり、エコナカノベトナムのある北部は亜熱帯性気候であり、日本と同じく四季があります。

ベトナムの観光地と言えば、北はハノイ、南はホーチミンなどが有名ですが、バクニン省は数多くの寺院や神社、歴代の王の墓などが残されており、ベトナム古来の文化や歴史に触れられる場所としても知られています。
また、首都ハノイから近く中国との国境地域に位置しているため、そのアクセスの良さなどから、海外進出の拠点として日系企業をはじめ世界の企業から注目されています。

 

●エコナカノベトナムについて

エコナカノベトナムは、現地企業であるエコベトナム株式会社と当社との合弁企業として、2017年9月に設立し、2018年1月より営業を開始しました。
容量200L、厚さ0.9mmの新缶オープンドラムと新缶クローズドラムが主力製品であり、生産ラインは月に2万本の生産能力を有しています。
その他、ドラム缶用シルク印刷機でのマークやロゴ印刷、3色印刷も対応しています。
ベトナムにおける主要金属パッケージング会社として、国内企業だけでなく、シンガポール、オーストラリア、スウェーデン系をはじめ、日系石油製品、塗料メーカーのドラム缶サプライヤーとして成長する事を目指しています。

 

●新ドラム缶が出来るまで
ドラム缶が出来るまでの工程は大きく分けて5つあります。エコナカノベトナムは、再生ドラム缶を製造する当社と異なり、新ドラム缶工場として一から新しいドラム缶を製造しています。

 

1.胴板加工
コイルを伸ばし、規定のサイズに剪断します。その後筒状に溶接・加工を施します。

2.天地板加工
コイルから天板の抜き絞りを行い、プレス加工後口金フランジの取り付けを行います。

3.巻き締め加工
胴板・天地板の巻き締め加工を行います。

4.塗装
外面の塗装をし、焼付乾燥を行います。

5.仕上げ
様々な検査工程を経て、必要に応じてマーク印刷などを行います。

 

<コイルヤード>

<製造ラインの一部>

<天地板絞りプレス>

 

●ここが自慢!
大幅なリードタイムの短縮を実現しているのは、12000本のドラム缶が収容可能な広大な倉庫です。ドラム缶の種類によって区画割りし整理整頓されています。

 

●副社長インタビュー
会社設立から携わり、現地で技術指導も行う副社長の中野和人氏に話を伺いました。

 

Q.ベトナムでの会社設立、駐在が決まった時、どんな気持ちでしたか?

 

私は元々、中野工業所の岡山事業所で生産技術の仕事をしておりました。駐在が決まった時は、自身のスキルがどのように活かせるか、言語も文化も違う土地での駐在に不安もありましたが、覚悟を決め「やるしかない」という気持ちでしたね。

 

Q.会社設立にあたり、苦労したエピソードがあれば教えてください。

 

大きな問題やトラブルは無く、概ね順調に進んでいました。しかし、日本であれば簡単に調達できる部品や測定器具が現地では手に入りにくいといった事があり、思わぬところで時間が掛かりました。

*工場の増築工事の様子

 

Q.中野さんは現在どのような仕事を行っていますか?

 

毎日決まった仕事はなく、その時抱えている課題によって臨機応変に対応しています。製造現場などで日々起こる細かい問題の解決に時間を割く事が多いです。
合弁当初は、製品の品質を安定させる事が第一優先だったので、製造現場に立ち会っている事が多かったです。
現在は製造が安定しており、工場長に任せられるようになったので製造現場での仕事は減りました。最近では、会社として新しい道を切り開くための仕事に力を注いでいます。

 

Q.言語や文化の違いには慣れましたか?また、従業員とのコミュニケーションはどのように図っていますか?

 

ベトナム語は現在も勉強中ですが、発音が難しくてなかなか喋れるようになりません。文化や生活の違いは、最初は戸惑う事もありましたが、生活していくうちに1年程で慣れてきました。
従業員とのコミュニケーションは、いわゆる”飲みニケーション”の文化が根強いので、仕事終わりに一緒にお酒を飲む事があります。
飲みニケーションが良い文化かどうかは分かりませんが、まずは話を聞いてもらう関係を作るのには良い機会だと思っています。

 

*昨年開催した新年会の様子

 

Q.ドラム缶市場全般において、どんなところに日本とベトナムの違いを感じますか?

 

ベトナムのドラム缶市場の規模は、日本と比べるとまだまだ小さいものです。日本の確立された市場と比べ、現在成長している市場である事が大きい違いだと感じます。

 

Q.今後の目標について教えてください。

 

エコナカノベトナムは、設立当初から比べると生産本数は3倍にまで増えました。製油所の建設や稼働が増えるとともにドラム缶の市場も成長しています。今後もより信頼性の高い容器を製造・販売していく事で、顧客の事業やベトナムの社会全体に貢献できればと考えています。

*ロバと一緒に建材を運ぶ中野氏

 

インタビューは以上です、ありがとうございました。

 

 

設立から3年経ち、順調に生産本数を伸ばし成長を続けるエコナカノベトナム。今後の更なる発展が期待されます。

今後ともエコナカノベトナムをよろしくお願い申し上げます。